新規艶消し、艶調整剤の設定
これまでパイロキープの艶調整は上手くいかず、長年にわたりお断りしてきました。
とてもご要望は多く色々チャレンジはしてきましたが、元々の樹脂の艶感が高い為、艶調整をすると物性が著しく落ちる為NG続きでした。
この度、必要に駆られ改めてパイロキープTS2000クリアーに対する艶調整に取り組みました。艶消し効果と物性の変化についてチェックしましたが、いずれも問題の無い仕様を設定できましたので(株)彩色工房として今後これを提供させて頂きたく思います。
艶調整の度合いは、3分艶消し〜7分艶消しとなります。
全艶消しは物性が落ちる為NGです。
この写真は上から2段目が艶有クリアーを塗ったタイルです。
上の段が3分艶消しのタイル状況です。
色の濃いタイルを3分艶消しにした状況です。
同じく木材に対し3分艶消しにした状況です。
実際の現場でパイロキープTS2000クリアーに7分艶消し(彩色マット剤)を使用した状況です。
落ち着いた感じに仕上がりました。
最大7分艶消しまでは落とすこと可能です。
但し、マット剤(艶消し剤)は塗料にとっては毒のような存在です。
配合すればするほど物性、耐候性は落ちます。
高耐候性が売りの塗料ですから最低限の添加で我慢して頂きたく思います。
この現場の配合は、TS2000クリアーに対し重量比で彩色マット剤30%添加、硬化促進剤1%添加です。
艶消し状況は塗料が完全硬化の時点で確認出来ます。未硬化、半硬化では確認出来ません。
7分艶と3分艶調整の釉薬タイル。
今回はクリアーでしたが、次はパイロキープのカラー、バスピュアコートのカラーに対し艶調整を行います。