強溶剤への浸漬
4/21ブログで浸透性防錆剤SP-573としてご紹介させて頂きました塗料です。
その後この塗料の全様が段々と解ってきました。
耐溶剤性、耐薬品性を大雑把に見ようとタイルにSP-573クリアーを塗り翌日にウレタンシンナーにドブ漬けして見ました。
通常大抵の塗料は数分後にはチリチリとしたチヂミや膨れを起こしてくるのですが、SP-573クリアーは一向に変化しません。24時間経過後も変化しません。
これまでにお目にかかった事の無い耐溶剤性です。
比較の為、強溶剤2液性ウレタン塗料1種類、強溶剤2液性フッ素塗料3種類をタイルに塗り同様にウレタンシンナーにドブ漬けして見ました。
養生時間は塗布後48時間以上です。
ウレタン塗料、フッ素塗料3種シンナードブ漬け
一般に最も耐薬品性、耐溶剤性が高いとされているのがフッ素塗料です。
一昼夜のドブ漬け後です。
左のウレタンクリアーは塗膜が完全にリフティングしています。
SP-573は変化ありません。
一昼夜のドブ漬け後です。
左端がSP-573です。右の3種類はフッ素樹脂系クリアーです。
フッ素の含有量等で耐溶剤性に違いが出ていますが、3種類のフッ素樹脂系クリアーはいずれも大小のリフティングが発生しました。
中央の黒墨は重ねていましたのでタイル裏のマジック文字が溶けて移りました。
左端のSP-573クリアーです。
単独→ウレタン比較→フッ素比較で継合72時間ドブ漬けしていますが変化ありません。
このまま長期漬け込んでいても変化は無い雰囲気です。
フッ素樹脂系塗料A板です。
24時間のドブ漬けで一部がリフティングしました。
フッ素樹脂系塗料B板です。
24時間のドブ漬けで全面がリフティングしました。
フッ素樹脂系塗料C板です。
24時間のドブ漬けで一部がリフティングしました。
他塗料との比較でSP−573の耐溶剤性の強さが判ります。
耐溶剤性がこれほど強いと落書き対策用途も有ります。
多分耐薬品性も強いと思われますので今後、耐硫酸、耐塩酸の耐酸性、苛性ソーダの耐アルカリ性も検証してみます。
強靭な場合は食品工場やプールで使用される殺菌剤の次亜塩素酸ソーダ対策や薬品ビットへの用途も検討出来ます。無溶剤と言ってもいいくらいの低VOC無臭なので病院内、食品工場等での使用も検討出来ますので楽しみな塗料です。
塗料はほぼ完成しているので北海道地区の食品工場では施工店主導ですでに実用している。
工場プラントでは防錆試験塗装中との事です。(メーカー談)
これだけの耐溶剤性がある=塗膜緻密性が高いとも言えます。
よってSP-573は浸透性防錆剤としての防錆力は十分期待できます。