ホーローベースコートJW白 ローラー塗り
ホロ―バスのローラー塗装を想定してカラー木板を塗装してみます。
①素地の足付け研磨
最初は素地の足付け研磨です。
今回はカラー木板ですので3Mのスポンジジスク ミディアム使用です。
スポンジジスクはバスタブの局面や入隅部の研磨がし易く研磨面が黒くなりませんので推奨です。ホームセンターにも置いてあります。
実際のホーローバス素地研磨は表面が大変硬いので最も粗目のジスクペーパー等を使用します。紙ジスクなら♯100番以上の極粗目を使用します。
目粗しは長期密着性の為には必要な作業ですので丁寧に行います。
表面の艶が消える程度が理想です。
②シンナー脱脂、清掃
①の研磨粉と油分等をバスピュアコートシンナーで清掃します。
他にラッカーシンナー、ウレタンシンナー等の強溶剤も使用可です。
実際のバスタブでの注意点ですが、バスタブ周りにはシリコンシーリングが打ってある場合が多いです。
シリコンシーリングを触ったウエスや軍手で塗装面を拭いたり触ると塗料ハジキが発生する場合があります。要注意です。
※シンナー使用時は窓を開け扇風機等の送風機で換気して下さい。
③-1ホーローベースコートの計量、小分け
ホーローベースコート計量 合計500gセットに小分け。
小分けの内訳(主剤白435g、硬化剤飴色65g)
写真は主剤白 435gを計量中です。
③-2ホーローベースコートの計量、小分け
(ローラー塗り)ホーローベースコート計量 合計500gセットに小分け。
小分けの内訳(主剤白435g、硬化剤飴色65g)
写真は硬化剤飴色 65gの計量追加中です。
この500gは刷毛、ローラーを使用してバスタブを1回塗りする場合の量です。
(吹付け)の場合は1回で厚付け可能ですので標準800gを作成します。
③-3 ホーローベースコートの混和
ホーローベースコート計量 500gセットに小分けした塗料に
JW専用EPシンナーを5%~10%添加混合します(25g~50g)
ベースコートは必ずJW専用EPシンナーで希釈します。
尚、刷毛や機材の洗浄もこのEPシンナーを使用します。
※他のシンナーを使用した場合、ゲルします(溶けません)
塗料としても壊れますのでご注意下さい。
ローラー
今回はローラー塗りします。
今回はホームセンターでもよく見かけるマイクロキューブを使用しました。
マイクロファイバー繊維使用の溶剤対応のローラーなのですが、
結果的には残念ながら抜け毛が多くお奨め出来ません。
ローラー
写真のローラーは弊社が使用していますスーパーエクセル4インチ中毛です。
抜け毛が少なく作業性の良いローラーですがホームセンターには置いて無いかもしれません。ネット通販や弊社のネットショップでは購入可能です。
いずれにしても抜け毛が少ない溶剤対応のローラーをご使用下さい。
長さは4インチが作業性が良いと思います。
④-1 ホーローベースコートは基本1回塗り
ローラーをあまり押さえつけないで1回塗りしました。
出来るだけ平滑に均一になるよう塗ります。
塗料の性質上、ローラー塗り、刷毛塗りでは色むらは出ますが密着強化が目的ですので平滑に塗れていれば問題ありません。
ベースコートの塗り回数は基本1回塗りです。
全体に下地が荒れていて厚付けしたい場合の2回目は翌日塗りとなります。
④-2 ホーローベースコート追っかけ2回塗り(下地の粗い部分のみ)
1回目を塗りながら乾燥を待たず追っかけて2回塗りしました。
透けや色むらは少なくなります。
下塗りのベースコートですのでこの程度の塗り具合で良いです。
ホーローバスで素地が部分的に荒れている箇所ではこの様に追っかけ塗りで厚塗りをする場合がありますが肌は柚子肌となりますので全体の追っかけ塗りはしません。
錆部はエポキシパテ処理→平滑研摩→ベースコート塗り
⑤ホーローベースコート研磨
翌日十分塗膜が乾燥硬化してからスポンジジスクミディアムで研磨しました。
表面を平滑にし、上塗りが綺麗に塗れる様整えます。
研磨粉は十分に除去します。掃除機、シンナーウエス等で除去します。
この状態で上塗りの塗布可能です。
上塗りバスピュアコート計量
バスピュアコート主剤パステルアイボリーの小分け計量です。
バスピュアコートの混合割合は、主剤8:硬化剤2の割合です。
今回は小面積ですので主剤160g:硬化剤40g合計200gを作成しました。
シンナーは10%~15%ですので20gを添加しました。
写真は主剤のアイボリーを160g計量中です。
※実際のバスタブの場合は基本上記の2倍
主剤320g:硬化剤80g合計400gを作成します。
シンナーは10%~15%ですので40g~60gを添加します。
上塗りバスピュアコート計量
硬化剤(透明)を40g追加して合計200gとします。
上塗りバスピュアコートに適量のシンナー(今回は20g)を添加し攪拌棒で30秒程度の攪拌中です。
上塗りバスピュアコートのローラー塗り
上塗りバスピュアコートのローラー塗り1回目です。
ローラーをあまり押さえつけない(しごかない)様に一定方向中心で塗装します。
バスタブ壁面ではダレが出ますので下から上への一定方向を中心に塗ります。
※1度塗った所は後からいらわない。
※2液混合塗料は時間の経過で塗料が固く粘る様なります。抜け毛の原因となりますので
その場合はシンナー追加で微調整して下さい。
上塗りバスピュアコートのローラー塗り1回目
上塗りバスピュアコートのローラー塗り1回目終了です。
1回目の研磨
上塗りバスピュアコートのローラー塗り1回目終了後、今回は4時間位で表面の研磨が可能でしたので、スポンジジスクミディアム~♯400番程度の粒度で研磨しました。
ゆず肌を平滑にする。ゴミ噛みブツを平滑にする。等の目的で2回塗り前に調整します。
上塗りバスピュアコートのローラー塗り2回目
上塗りバスピュアコートのローラー塗り2回目終了です。
上塗りバスピュアコートのローラー塗り2回目の調整
上塗りバスピュアコートのローラー塗り2回目が硬化しました。
若干のブツやザラツキがあります。
※これらの仕上げは細かな粒度のジスクで最小限で軽めの研磨調整とします。
全体を強めに研磨してしまうと艶引け、ジスク目残りとなります。
ジスク調整した部分の仕上げは次の2種類です。
①コンパウンド粗目~細目を使用し艶出しする。
②バスピュアコートクリアーを塗布する。
バスピュアコートクリアー塗布
今回はバスピュアコートクリアーの塗布で最終仕上げしてみます。
小面積に塗ってみますので少量の小分け作成です。
クリアーも主剤8:硬化剤2割合ですので主剤40g:硬化剤10gの混合で合計50gを作成しました。
クリアーは元々粘度が低いのでシンナー希釈は5~10%と少な目とします。
多く入れるとダレ易くなります。
硬化促進剤の添加
一般では使用しませんが業者様では施工を急ぎますので硬化促進剤を添加される場合もあります。その場合は塗料重量に対し2%の極少量添加します。
今回の50gの塗料に対しては1gとなりますので合計51g(写真)となります。
バスピュアコートクリア塗布
左側にクリアーを塗布しました。
見た目で艶は復活しました。研磨目も分からなくなっています。
バスピュアコートクリア塗布
見た目で艶は復活しました。研磨目も分からなくなっています。
バスピュアコート仕上がり面
バスピュアコート仕上がり面です。
今回はクリアー仕上げとしました。
より精度を上げるにはクリアー仕上げはお奨めです。
1工程増えますが、艶感、肌触り、耐汚染に優れた面となります。
以上で今回のローラーテスト塗りは終了です。
ホーローバス施工ではホーローベースコート~バスピュアコート塗装となります。
ポリバス施工ではバスピュアコートのみの塗装となります。
※但しポリバス施工でも表面に多数のヘアークラックがある場合はホーローベースコートやエポキシパテを使用して補強する場合もあります。